LinuCレベル1(Version10.0)101試験④

  • 2021年4月10日
  • 2021年6月10日
  • IT

主題1.04:リポジトリとパッケージ管理

1.04.1 aptコマンドによるパッケージ管理(重要度3)

apt-getコマンド

書式
apt-get サブコマンド【パッケージ名】

概要
debパッケージをリポジトリからインストール

主なサブコマンド
update
 →パッケージのデータベースを最新版にアップグレード
install
 →パッケージのインストール
upgrade
 →インストール済みの全パッケージのアップグレード
dist-upgrade
 →ディストリビューションを最新版にアップグレード
remove
 →設定等を残してパッケージを削除(アンインストール)
clean
 →過去に取得したパッケージファイルを削除
purge
 →完全にパッケージを削除

引数
・パッケージ名:操作対象となるパッケージ名を指定

使用例
apt-get update
 →パッケージのデータベースを最新版にアップグレード

パッケージの取得元(リポジトリ)を設定するファイル
/etc/apt/sources.list


apt-cacheコマンド

書式
apt-cache サブコマンド【パッケージ名】

概要
debパッケージをリポジトリから検索・参照

主なサブコマンド
search
 →パッケージの検索
show
 →パッケージ情報の表示
showpkg
 →パッケージの被依存関係を含めた情報の表示
depends
 →パッケージが依存しているパッケージの一覧表示

引数
・パッケージ名:操作対象となるパッケージ名を指定

使用例
apt-cache search sshpass
 →sshpassというパッケージの検索
apt-cache show sshpass
 →sshpassというパッケージについての情報を表示


aptコマンド

書式
apt サブコマンド【パッケージ名】

概要
debパッケージをリポジトリから操作

主なサブコマンド
update
 →パッケージ情報の更新
install
 →パッケージのインストール
upgrade
 →パッケージの更新
full-upgrade
 →必要に応じて、パッケージの削除も含めシステム全体を更新
search
 →パッケージの検索
show
 →パッケージ情報の表示
list
 →パッケージの一覧を表示。ーーupgradableオプションで更新対象のパッケージ一覧を表示
remove
 →パッケージの削除

引数
・パッケージ名:操作対象となるパッケージ名を指定

使用例
apt upgrade
 →パッケージの更新を行う


apt-fileコマンド

書式
apt-file サブコマンド【キーワード】

概要
指定されたファイル名を含むdebパッケージをリポジトリから操作

主なサブコマンド
update
 →パッケージ情報を最新版に更新
search/find
 →パスに検索パターンが入っているファイルを含むパッケージを検索
list/show
 →パッケージに含まれているファイルを一覧表示

引数
・キーワード:パッケージを検索する際のキーワードを指定

使用例
apt-file update
 →apt-fileコマンド用の検索データベースを更新
apt-file search libwrap
 →パッケージの検索


1.04.2 Debianパッケージ管理(重要度1)

dpkgコマンド

書式
dpkg オプション【パッケージ名/ファイル名】

概要
deb形式のパッケージを管理

主なオプション
-E
 →同バージョンが既にインストールされていればインストールを行わない
-G
 →新バージョンが既にインストールされていればインストールを行わない
-R
 →ディレクトリに格納されているパッケージファイルを再帰的に検索
-i(ーーinstall)
 →インストール
-r(ーーremove)
 →設定ファイルを残してアンインストール
-P(ーーpurge)
 →設定ファイルも含め完全にアンインストール
-l(ーーlist)
 →インストール済みパッケージを検索して表示
-L(ーーlistfiles)
 →インストールされたファイルの一覧表示
-s(ーーstatus)
 →インストール済みパッケージの詳細情報の表示
-S(ーーsearch)
 →ファイルのインストール元パッケージの検索
-C(ーーaudit)
 →インストールが完了してないパッケージの表示

引数
・パッケージ名:操作するパッケージ名を指定
・ファイル名:-Sオプション指定時にファイルを指定

使用例
dpkg -l vsftpd
 →vsftpdというパッケージがインストールされているか確認
dpkg -L vsftpd
 →-Lオプションでインストールされたファイルの一覧を表示

dpkgツールの設定ファイル
/etc/dpkg/dpkg.cfg


dpkg-reconfigureコマンド

書式
dpkg-reconfigure【オプション】パッケージ名

概要
インストール済のdebパッケージの再設定

引数
・パッケージ名:再設定するパッケージ名を指定

使用例
dpkg-reconfigure locales
 →localesパッケージについての再設定ができる


1.04.3 yumコマンドによるパッケージ管理(重要度3)

yumコマンド

書式
yum【オプション】サブコマンド【パッケージ名】

概要
リポジトリ経由でRPMパッケージを操作

主なオプション
-y
 →確認ダイアログが出力される際に[ y ]で回答
ーーenablerepo=ID
 →指定したIDのリポジトリを有効化
ーーdisablerepo=ID
 →指定したIDのリポジトリを無効化

主なサブコマンド
install
 →パッケージのインストール/アップグレード
check-update
 →更新パッケージの有無をチェック
update
 →パッケージのアップグレード
remove
 →パッケージのアンインストール
search
 →パッケージの検索
info
 →パッケージの詳細情報の表示
list
 →パッケージの一覧を表示
repolist
 →リポジトリ情報の一覧を表示
deplist
 →依存するパッケージの一覧を表示
groupinstall
 →パッケージグループによるインストール
grouplist
 →パッケージグループの一覧を表示
localinstall
 →ローカルRPMファイルのインストール

引数
・パッケージ名:操作対象となるパッケージ名を指定

使用例
yum repolist
 →既定で利用できるリポジトリの一覧を表示

yumの設定ファイル
/etc/yum.conf
 →yumコマンドの全般的な設定
/etc/yum.repos.d/*
 →各リポジトリの設定

YUMツールのリポジトリの設定
・YUMの組み込み変数を使用できる
・「/etc/yum.conf」の[repository]セクションにも設定できる
・ネットワーク経由で最新のパッケージを取得できる


yumdownloaderコマンド

書式
yumdownloader【オプション】パッケージ名

概要
指定されたパッケージをリポジトリからダウンロード

主なオプション
ーーresolve
 →依存関係のあるパッケージもダウンロードする

引数
・パッケージ名:操作対象となるパッケージ名を指定

使用例
yumdowanloader tree
 →treeパッケージをダウンロード


1.04.4 RPMパッケージ管理(重要度1)

rpmコマンド

書式
rpm【オプション】【パッケージ名/ファイル名】

概要
RPMパッケージの管理

主なオプション
・1つめに指定するオプション
 -i(ーーinstall)
  →インストール
 -U(ーーupgrade)
  →アップグレード。インストールされていないパッケージの場合はインストール
 -F(ーーfreshen)
  →アップグレード。インストールされていないパッケージの場合はインストールしない
 -e(ーーerase)
  →アンインストール
・-i、-U、-F、-eと併用するオプション
 -v
  →詳細情報の表示
 -h(ーーhash)
  →#で進行状況を表示(-eでは指定できない)
 ーーtest
  →実際には実行せずにテストを実施
 ーーnodeps
  →依存関係を無視する
・1つめに指定するオプション
 -q(ーーquery)
  →パッケージの検索
 -V(ーーverify)
  →パッケージの検査
・-qと併用するオプション
 -a(ーーall)
  →インストール済みのすべてのパッケージを表示(-Vとも併用できる)
 -i(ーーinfo)
  →パッケージ情報の表示
 -l(ーーlist)
  →インストールされたファイルの一覧表示
 -f(ーーfile)
  →ファイルのインストール元パッケージの検索
 -p(ーーpackage)
  →パッケージファイルを指定して検索
 ーーchangelog
  →更新履歴を表示
 -c(ーーconfigfiles)
  →設定ファイルの一覧表示
 ーーnomd5
  →MD5によるファイルの改ざんを検査しない(-Vと併用できる)

引数
・パッケージ名:操作対象となるパッケージ名を指定
・ファイル名:-qfもしくは-qpオプション指定時に操作対象となるファイル名を指定

使用例
rpm -qa “httpd*”
 →httpdではじまるインストール済みパッケージをすべて表示
rpm -qf /usr/bin/cat
 →catコマンドがcoreutilsパッケージによりインストールされていることを確認

「-V(ーーverify)」オプション
・RPMデータベースに格納されているファイルに関する情報と、インストールされたパッケージのファイルに関する情報を比較して変更(改ざんなど)が無いか検査する
・検査する内容は主にファイルのサイズ、MD5チェックサム、所有ユーザー、所有グループ、タイムスタンプである